僕たちの罪と罰 [渓流と湖の釣り/IN THE FIELD vol.15]

富士川水系の渓流ルアー釣り

僕たちの罪と罰

 

つい先日の事。僕の勤務先でケータイ電話の使用が禁止となりました。
元々使用には制限があったのですが、ゲーム機能への依存に歯止めが利かず規則に規則を重ねる事となってしまったという訳であります。
そういう僕もSNSへのコメントや、釣行時の下調べをケータイ端末に頼っていた為に強い事は言えません。

そんな職場での必要のないストレスや連日の酷暑で疲れた体をリセットしようと、朝の涼しい時間帯に身近な渓へと足を運ぶ事に致しました。

道路が川沿いを走る様になった頃、車のエアコンを切り、窓を開けて林道を進みます。
心地良い風が車内に満ちて、森の香りが充満したのでした。

駐車スペースを見つけ着替え終えるまでの間の虫除けに、蚊取り線香に火を着けます。

ウェーダーを履き終えたところで、大きく深呼吸を一つ。

普段の息苦しい生活で溜まった体に悪そうな何かがスーッと出ていくのが分かりました。
もう一度、大きく息をしようとしたのですが、蚊取り線香の煙を吸い込み軽く噎せたのでした。

 

森の風景

 

清々しい朝のひとコマでしたが、ここでも気になる事が一つ。
『ゴミ捨て禁止』の立て看板が林の中で妙な存在感を放っていました。
幸い『釣り禁止』や『立ち入り禁止』といったモノではなかった為、その横をすり抜けて釣り場へと降りたのですが、あまり気持ちのイイモノではありませんでした。

それでも、朝日が照らし始めた水面は一切の曇りも無く、雑念など一瞬にして洗い流してくれたのでした。

水面

 

肝心の魚からの反応は渋く、中々最初のヒットは有りません。
使っていたミノーをフローティングからシンキングへと変える事で反応を探ります。

細く絞れた流れが広がってトロ瀬となるシチュエーションにてようやく反応が得られました。
最初はミスバイト気味に、二度目は無反応。三度目はトレース角度をやや変えてヒットに導きました。

富士川水系のアマゴ釣果

富士川水系のアマゴと自然

 

元の流れに戻って行くアマゴを見送ってから、次の魚を探しに行きます。

アマゴをリリース

 

水中でフラッシングするルアーを興味深そうにチェイスする魚影はあるものの、中々ヒットに至らないものです。
たとえ後ろに付いた魚影が小さかったとしても、もどかしさ故に真剣になってしまうのでしょう。
ドリフトを中心とした先程までのアプローチから、早めのリトリーブを中心とした魚に見切られない工夫をする事でヒットが続く様になりました。

光の中のアマゴ

 

朝の富士川水系アマゴ釣り

存分にアマゴの引きを味わったam9:00、今日の釣りを終える事に致しました。

 

車に戻れば、やっぱり『ゴミ捨て禁止』の立て看板が気になります。
これが釣り人のマナーやモラルによっては『立ち入り禁止』や『釣り禁止』と成り得る事があるからです。

職場でケータイ電話が使用禁止となり、秩序が乱れれば規則に規則を重ねられ縛りがきつくなる事を実感した今だから、せめて釣り場の秩序が乱れぬ様ここで皆さんに呼びかけさせて頂きます。

 

タックル

ロッド:ジャクソン カワセミラプソディー452ULL
リール:ダイワ セルテート2004CH
ライン:YGKよつあみ G-soul PE X-3 0.4号
リーダー:YGKよつあみ ニトロントラウトグレン 5lb.
ルアー:ジャクソン 奏50 / 奏50フローティング(プロト)
ランディングネット: RoughStream S

撮影機材
カメラ:Nikon D5200
レンズ:SIGMA ズームレンズ18mm~250mm

ロケーション
静岡県 富士川水系

木下 進二朗

PHOTO & TEXT

[IN THE FIELD] The second angler
木下 進二朗

PLOFILE>>

関連記事

ページ上部へ戻る