スタッグの魅力にはまる。
最近、中古のランディングネットを譲っていただきました。
とても美しい、スタッグのハンドメイドで、今後は、このネットに、サツキマスや、秋鱒が納まることを夢見ています。
僕(編集部)が、スタッグ装飾のタックルに強い魅力を感じるようになったことには、ある一つのきっかけがあります。
20年ほど前、米代川、天内のポイントで出会ったサクラマス釣り師の車内ロッドホルダーには、レングスの異なるロッドがズラリと並んでいて、その全てのロッドのリールシートには、スタッグがあしらわれていました。
見た目はイトウクラフトさんのロッドなのですが、エゾジカの角を、ご自分で加工したとのことで、メーカー・オリジナルのものとは、どうやら異なるようでした。
使用していたディープ・ミノーのリップも、厚みが薄く削られていて、長さも短めに加工されていました。会話の内容にも、大変新鮮なインパクトを受けました。
それから、この日、既に何度かのバラシがあったという話も聞きました。
何と言っても放たれるオーラが物凄く、そのカッコよさと本気度に、「アングラーたる者、かくあるべし!」と、すっかり刷り込まれてしまったのです。
そんなこともあって、今まで、さして気にも留めていなかった、「スタッグ」というマテリアルの魅力が大変気になりだして、渓流用と本流用のスタッグ仕様のロッドを順次購入、長年、大切に使用して来たわけですが、そんな折、久々の入手となったのがスタッグ仕様のランディングネットでした。
スタッグのタックルをネタに記事にしてみるが。。
今ある、2本のロッドと、このネットをあわせて、「スタッグのタックルネタ」で記事を書いてみようと、キーボードを叩いていた時、「待てよ?」と思いました。
「ネットはともかく、ロッドが問題だ。」と。
「今どき、PEライン全盛以前の、昔ながらのYガイドが装着されたようなロッドの記事でも良いものか。。?」
そして、少し予定を変更、この記事の前に一つ、別の記事をアップすることにしたのです。
それが、「古いロッドでもトラブルレスでPEラインが使えて、なおかつ実践的なラインシステムのご紹介」。そんな記事です。
古いロッドもOK!そんなPE用ラインシステムの紹介記事を書いてみるが。。
昔、またも米代川。
今度は鶴形のポイントで、偶然、ばったり、生前の西村雅裕さんにお会いした際、僭越ながら、このラインシステムのお話をさせて頂いたことがあります。
このシステムは、僕がPEの釣りをする時、その頃から、現在に至るまで、常に使用しているシステムで、「古いロッドの記事をアップするならば、先にこのシステムを紹介しておいたほうが良いかもしれない。」と思ったわけです。
で、今度は、そんな記事をせっせと書いていた時です。
またもや、「待てよ?」と、なりました。
「どうせ、ラインシステムの紹介をするならば、先に実釣の記事がほしいな。」
「もし釣れれば、信憑性も高まるし。」
(ということで、先の記事2本は、現在、未完成のまま、実釣であります!)
実釣! 利根川に行ってきました。
(2度の釣行を経て、運よく釣果に恵まれましたので、今、この記事を書いております!)
僕の場合、東北の本流を離れて久しいのが現状です。
PEの釣りで、サクラマスや戻りヤマメなどが狙える関東の河川となると、利根川や、那珂川あたりが思い浮かびます。
那珂川は、実は少々、馴染みもあって、釣れる可能性も利根川より高まるように思いましたが、いずれにしても苦戦は容易に想像ができます。
で、「回数を重ねてようやく釣れるような釣り」であるならば、少しでも近場の河川を開拓してみるのも良いかもしれないと、利根川に初チャレンジすることを決意しました。
「坂東太郎(利根川の異名)に挑む!」そんな言葉の魅力も手伝ったかもしれません。
初回チャレンジは、5月下旬。
事前にネットのマップで、大本命、前橋市の坂東大堰(注:直下は禁漁区)を含め、その下流方面のエリアを、駐車スペースや、河原へのアプローチなど、広く調べて、実釣前日には、その1ヶ所ずつを見て回り、更なるポイントの絞り込みもおこないました。
いきなりですが、当日の結果は、アタリ一つなし。です。
初めての河川とはいえ、かなり、気合を入れて臨んだにも関わらず、です。
実は、後日、釣り場でお会いした地元のかたから、編集部へメールが届きました。
地元の釣具店や、お仲間からの話を聞いたうえで、ご親切にも、連絡をくださったのです。
ただ、残念なことに、ご自身の釣果も含め、サクラマスの情報は得られてはいないとのことでした。
どうやら、想像以上に厳しい印象です。
「雨」、「増水」、「減水」、「笹濁り」、「リセット」、、、そんなキーワードを色々と思い出してみたところで、所詮、フレッシュな魚達を相手に釣りができるわけでもないのだと、考えざるを得ませんでした。
「ワン・キャスト、ツー・ステップダウンで、広大なランを広く探っていくような釣りは、気分こそ良いけれど、確率を上げることには繋がらないかもしれない。」と思いました。
▲長いランは、気分の良い釣りができるけれど。。
「渓流釣りのアップスケール版、そんなイメージで、地形や石、もちろん流れも見ながら、ポイントをタイトに探ろう。キャストの位置やトレースコース、ボトムなどをきちんと意識して釣りをしよう!そして、サクラマスやヤマメ、ニジマスも視野に入れつつ、基本的には、“戻りヤマメ”に狙いを定めてもう一度、リベンジ!」と決めました。
で、「もう少し、上流のほうが、ポイントを絞りやすいかも。」と考え、2週間後、今度は、坂東大堰より、上流のエリアへ行ってみることに。
但し、今度は、ネットのマップで眺めてみても、ちょっと、川へのアプローチは難しそうで、行き当たりばったりの釣行となりましたが、それはそれで、冒険のようで楽しかったりします。
▲鮎も、サクラマスも、もちろん利根マスも遡上する、坂東大堰の魚道
前回は、シンキングミノーと、ディープダイバーの釣りをするために、「UFMウエダ・スティンガーディープボロン SST-82-H」という、こちらもかなり古いロッドを選んでいました。
今回のリベンジでは、「石」や「受け」などのポイントを、一つひとつ、ボトムを意識して探って行けるように、スプーン一択の釣りをすることに決め、ロッドも、スプーンのキャストが楽な、「イトウクラフト・エキスパートカスタム ボロン EXC 860 MX」を選択しました。
これは、所有する2本のスタッグロッドの内の1本です。
今回も前回同様、ロッドのガイドはYガイドなのですが、もちろん、PEラインで釣りをします。
(ラインシステムは、次回、別記事でご紹介の予定)
ランディングネットは、サクラマス用から、一回り小さな、例のスタッグにチェンジして、ロッドと合わせた「スタッグ・セット」での、デビュー戦です。
実釣のほうは、またも、いきなりの結果ですが、作戦が功を奏したのか、偶然なのか、兎に角、「利根マス」と呼んであげても良いかもしれない、そんな、密かにパーマークを隠してギラリと輝く太いヤマメが、無事にネットに納まりました。
魚に対して、少しロッドが強すぎた感はありましたが、それでもとても嬉しい一尾で、良い一日となりました。
余談ですが、ボトムを意識した今回のスプーニングで使ったのは、朝から同じスプーン、たった1個だけでした。
とうとうロストしてしまったのは帰り際で、少し責めすぎた途端のことでしたが、それをもっての納竿となりしました。
使用したルアーは、バックスの11グラムで、フロントヘビーなスプーンであるため、フック位置が下がり過ぎないという利点があります。
加えて、ボトムに砂礫が想像以上に堆積しているのか、根掛かり自体が意外に少ない印象でしたが、実は、ラインシステムにも少しだけルアーをロストしにくい理由があります。(感心されるほどの理由でもないのだけれど。。)
このシステムに関しては、次回アップ予定です。
僕的には、かなりの熱量を持って書き進めていますが、延々と文章だけが並ぶ、読むのがとても辛い内容になっています。(笑)
(even)