ジグヘッドリグ 前編 [大場未知のリグ講座 vol.6 ]

大場未知のリグ講座ジグヘッドリグ

ジグヘッドリグ

 

シンプルでも多用途なジグヘッドリグ

ジグを辞典で調べると『上下に動くもの』『テンポの早いダンス』『金属製で沈む擬似餌』など、さまざまな意味がある。
今回紹介するのはオモリとフックが一体型になったジグヘッドリグ。

ワームリグの中では非常にシンプルである一方で、表層からボトムまで、また刺し方や形状によって使い方も千差万別なのがジグヘッドなのだ。

シンカーを通したりスイベルを結んだりといった作業がなく、ワームをセットしておけばプラグと同じように簡単に交換できるので、筆者のような面倒くさがりやには重宝するリグなのである。
塩入りワームを刺したまままでボックスに保管するとフックが錆びてしまうことがあるので、この点は注意しよう。

 

ラウンドヘッドタイプのジグヘッド

ジグヘッド

ということで、まずはジグヘッドのタイプから。

もっとも一般的なのはラウンドヘッド、またはボールヘッドといわれるオモリ部分が球体でストレートフックが一体化されているもの。
こちらはボトムでの使用、あるいはスイミングなどオールマイティにこなすことができるオーソドックスタイプ。

メーカーによっては同じ重さでもフックサイズが違うものや重さに合わせてガードが付いたジグヘッド、オフセットフックタイプのジグヘッドなんかもラインナップされている。

ラウンドタイプのジグヘッドをよく見てみると、フックのシャンク部分までワームキーパーがあるものとないものが市販されているのだが、ワームキーパーがあるものがスイミングやボトムで使うのに適したもので、ワームキーパーがないウェイトが先端に集中しているタイプはジグヘッドワッキーリグ用に設計されている場合が多い。

 

ジグヘッドでバス釣り
▲ ワカサギへの偏食傾向をみせていたバスに、ラウンドヘッドのジグヘッドリグでアジャスト

 

ストレートフックタイプでガードのないものは当然ながらフックがむき出しになるため、根がかりの少ないオープンウォーターでの使用が大前提となる。

いわゆるミッドストローリングという中層を漂わせるテクニックや、ウィードの上をスイミングさせるのがラウンドヘッドの役目。
中層スイミングは高等なテクニックではあるけど、表層にベイトフィッシュの群れが見えるときなんかに小さめのワームを装着して、ラインをややたるませ気味にシェイクしながら引いてくると連発することも珍しくないぞ。

上の写真のバスも表層のワカサギの群れについていたバスで、フーラ(ディスタイル)をセットしたジグヘッドで3連続ヒットした。

多少なりともカバーがあったりウィードが針に絡まる場所ではガード付きを結ぼう。
もっとも、ガード付きならどちらにも流用できるので、購入するならガード付きを選ぼう。
オープンウォーターで使用する際はハサミでカットしたり、本数や長さも好みに調整できからね。

ガード付きでも根がかりが気になる場所ではオフセットタイプ、もしくはテキサスリグで対処しよう。

いずれの場合でも、基本はジグヘッドに対しまっすぐにワームを装着することだ。
ちょっとでもワームが曲がっていたらフォール時や回収時にワームが回転してラインがヨレヨレになりトラブルの原因になる。

個人的な意見としては、ジグヘッドをワームに刺すのではなく、ワームを押すようにして装着するとまっすぐ刺しやすいぞ。
ワームをセットする前に針先をどこらへんに刺し抜くかアタリをつけておくのもまっすぐ装着するためのコツだから覚えておこう。

 

次に、最近ではすっかりおなじみになったジグヘッドワッキーリグ。
こちらは記憶が確かなら韓国のバスアングラー発祥のリグ。

ジグヘッドにストレートワームをちょん掛けする、一見するとシロウトっぽいリグだけどフォールに反応のいいタイミングではじつによく釣れる。
ジャッカルに代表されるフリックシェイクといったジグヘッドワッキーに最適なワームまである。

このリグに使用するのは前述したようにワームキーパーのないタイプのラウンドヘッド。
重心が一点に集中しているため、フォール時にシェイクするとヘッドが前後に倒れる設計なのだ。

ジグヘッドワッキーのいいところは手軽なリグであることのほかにも、強風時でもキャストしやすいこと、にもかかわらずフォールスピードが遅いからタフな状況でも落とすだけで釣れてしまうことだ。

大事なのはフォール時にラインテンションを掛けすぎないこと。
ノーシンカーワッキーと同じくフォール中のバイトが多いので、極力、ナチュラルに落とし込むことが重要なのだ。

なので、シェイクしながらフォールする際もラインが少したるんだ状態ですること。
ジグヘッドの重みをダイレクトに感じるようなら、それはラインを張りすぎている証拠。

アタリもフォール時に集中するのでラインが横に動いたり速度が変わったら少しだけラインを張って確認してみよう。

 

ジグヘッドの種類

この他にもジグヘッドはさまざまな種類や使い方があるので続きは次回!

大場未知

PHOTO & TEXT

Michi Ooba
大場未知

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トッパー君の独り言

ジグヘッドに対し、まっすぐにワームを装着することの重要性について記述がありましたね。
大場さん、フックセッティングでは、都度、その重要性を強調します。

だから、
「大場さんは、面倒くさがりで、事前にジグヘッドをワームにセットしておくのが楽チンでイイんだって。」
「へェ~!」
と、単純にそう思うことが、どうしてもできなかったりします。

もしかしたら、カナリの集中力で、ジグヘッドのパーフェクトセッティングを施す必要性から、不安定なボート上のセットを嫌っているの?などと思ってしまったり。

そういえば、ノーシンカーリグを解説いただいたときにも、ネイルシンカーを挿入してのスイミングの釣りの話題では、ワームがバランスを崩してしまうことへのご指摘がありました。

確かにネイルシンカーとは異なり、ジグヘッドであればフックとシンカーは最低限固定されているから、ワームへのセッティングさえキチンと決まれば、いつも安定したスイミング性能が得られたりするはずです。
たかが、フックセッティング、されど、フックセッティング。というコトでしょう。

釣れる!につながると思えることは、その全てに拘りたいもの。
だいたい、そんな拘りが、写真(一番最後)のような、さまざまなタイプのジグヘッドを生み出して来たといっても過言ではないのですから。

それにしても、ジグヘッドって、ホント色々な形のモノがありますね。
見ただけで、ナルホド!と、なるモノから、何じゃ?なモノまで、釣り人の情熱が伝わって来るようで、実に楽しいです。

さて、こうなると、ジグヘッドリグの後編も今から楽しみです。
自分の場合、何じゃ?が多すぎ。このモヤモヤ、少しでも解消してほしいんです。。(汗)

text by トッパー

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