テキサスリグ [大場未知のリグ講座 vol.1 ]

テキサスリグは仕掛けの基本

テキサスリグ

 

テキサスリグのはじまり

第1回は、筆者が愛してやまないテキサスリグについて熱く綴ってまいりたい。
カバー好きなアングラーには一番出番が多いリグで、ワームフィッシングの基本といっても過言ではないだろう。

テキサスリグというからにはアメリカ南部のテキサス州が発祥と思われる方がほとんどでしょう。
もちろん筆者もそう思っていたひとりです。そう、彼に会うまでは。

じつはテキサスリグを考えたのはテネシー出身の故チャーリー・ブリューワーだったのです。
彼はジグヘッドを発明した人物でもあり、日本ではスライダーワームで一躍有名になったことはバス歴が古い方ならご存知ですよね。

そのチャーリーがバレル型のオモリを半分に切って使っていたのがテキサスのアングラーに伝わり、そこから広まってテキサスリグになったと本人は言っておりましたよ。
ちなみにすっかりおなじみのウォーターメロンというカラーを発案したのもチャーリーだったんですね~。

 

テキサスリグでカバーを攻めろ!

豆知識はさておき本題のテキサスリグ。
特徴は前述したようにカバーへのアプローチに特化していること。
先細りの中通し式シンカーをラインに通し、その先にワームフックを結ぶので、おのずと重心が先端に集中する。ということは難攻不落の障害物も拒むことなく進入できるというわけだ。

カバー攻略にはテキサスリグが向く

▲▼上下写真:こんなカバーなら、テキサスリグの独壇場だ。

カバーにバスが潜む

テキサスリグでカバーを撃つ際に大事なのが、シンカーが前方に滑らないように専用のゴムで留めること。
ショップに行くとウキ留めゴムというのがあるので、シンカーを通す前にこのゴムを装着する。
ウキ留めゴムを装着しなかった場合、シンカーだけがカバーの中に入ってしまい根掛かりが極端に多くなってしまうのである。

シンカーの重さはカバーの濃度に合わせるのが基本。
カバーの密度が濃いようであれば、それだけ重くする必要があるし、隙間の多いカバーを釣るなら軽くする。

基本的な使い分けはカバーの濃さによるわけだが、密度の薄い箇所で重いシンカーを使いストンと落としたほうがバスの反応がいいこともあるので覚えておこう。

また、シンカーを重くしても入らないようなカバーならワームを小さくするという方法もあるぞ。
いわゆるパンチングといわれるヘビーテキサスリグのカバー撃ちでは最低でも1オンスのシンカーを装着して、アクション云々よりもカバー入れることに重きをおくので3インチ前後のワームを使うのが一般的なのだ。

フックは、 [大場未知のリグ講座 Prologue] でも紹介したように、カバーがメインのバス釣りならばストレートフックを選ぼう。

ストレートフックをセットするうえで大事なのはリバーブと呼ばれるカエシをシャンクに装着することとフックポイントをワームのボディから刺し抜かないこと。
市販のストレートフックはリバーブがすでにセットされているので問題ないが、好みのものにリバーブが未装着ならば接着剤付きの熱収縮チューブを使って自作しよう。

リバーブがないとフッキング時にワームがズルっと滑ってフックポイントが出ずにミスる確率が高くなってしまうのだ。
なのでストレートフックを使う際は必ず装着するか、プリセットされたものを選ぶようにしよう。

なお、こちらも Prologueで書いたように、ストレートフックはフッキングパワーが伝わりにくいので、近距離でヘビータックル&ヘビーラインがマストだぞ。
例えば筆者が太軸ストレートフックを使う場合は、フリッピングロッド&フロロカーボン18~25ポンドが基本の設定になる。

ライトカバーのゲームなら一般的なオフセットフックがいいだろう。
オフセットフックは他のリグにも応用が利くからね。
フックサイズは、セットしたときにワームサイズの1/3~1/2くらいに収まるものを選ぶようにしよう。
メーカーによってサイズは異なるけど、4インチクラスのワームなら#2/0~4/0くらいが適正だろう。

ではテキサスリグにはどんなワームがマッチするのだろうか。
正解はバスだけが知っているわけだが、選択の基準はカバーの釣りなら確実に入るもの。
例えば極端に突起パーツが多いものやロングワームは不向きといえる。
となるとやはりホッグ系やクロー系に分がある。

 

スイミングやベイトフィネスにも、テキサスリグ!

カバーを抜きに考えるならば、そのフィールドのバスが捕食しているエサに合わせて選ぶのがスマートだろう。
例えば関東を代表する霞ヶ浦水系ならザリガニやテナガエビ、あるいはボラの幼魚を捕食しているならば3~5インチのシャッドテールワームといった具合だ。

テキサスリグ=ベイトタックルによるカバー撃ちという印象が強いが、実際にはスイミングに用いることもできるし、ベイトフィネスタックルを使えば5g以下のライトテキサスによるセミフィネスな攻略も可能だ。

ワームのバス釣りを覚えるなら、ぜひともテキサスリグからマスターしよう!

大場未知

PHOTO & TEXT

Michi Ooba
大場未知

PLOFILE>>

トッパー君の独り言

ども~!ご無沙汰しております、トッパー君で~ス!
って、覚えてないですよね。いいんです。そこン所は、あまり気にしてマセン。。

さて、大場未知さんのリグ講座、第1回、テキサスリグ。いかがでしたか?
冒頭の写真は、大場さん自身がリグってます。

写真上は、シンカー4g、フック#1/0、ライン12ポンド、ワームはモコリークロー(ゲーリーヤマモト)。
写真下は、シンカー1.5オンス、フック#3/0、ラインはPEの65ポンド、ワームはウルトラバイブスピードクロー(ズーム)。
このワームでサイズは3.5インチ位(9cm弱)だと思いますから、フック装着時のバランス感をイメージしていただきたいと思います。

b-31ストレート

▲ フックのサイズって、ホント多彩。
メーカー等で多少の差はあると思いますが、全長(アイ~ベンド)は、左から 33、36、39、42、46、51、54(単位:mm)  使用するサイズは迷ってしまうこともありまね。
Cultiva B-31 ストレートワーム
出典:http://www.owner.co.jp/product/detail.php?no=11522

ところで、本文中に、ホッグ系ワーム、クロー系ワームって言葉が登場しましたが、違いは何なんでしょう?
クローは分かります。爪。クローフィッシュはザリガニです。
ホッグは豚?? 調べてみると、Hogは、(背中などを)曲げる。という意味もあるらしい。
なるほど、ザリガニが背中を丸める姿勢を模したものか!と、思いましたね。
で、大場さんにお電話。答え合わせです。

ゴメンナサイ。違いました。
ヤハリ、豚。豚から来ている。
デカバスを意味するアメリカのスラングとのことでした。
さすがアメリカのバス釣り事情にも精通する大場さんだ!と、感服です。

で、パドルが2つ付いた様な、クロー系と比較して、よりバルキーなイメージのワームに ” ホッグ ” が命名されることが多いとのこと。
だから密度の濃いカバーであれば、クロー系のほうが入りやすいんだそうです。

自分の場合、今は大体トップばかりで、どうしても魚が出ない時、ちょこっと、ワームに浮気します。
基本、気合が入っていない?のか、リグといえば、ほとんどテキサスリグばっか。
シンプルさが好きです。

とはいえ、所詮、タックルはトップのもの。
フロッグゲームのタックルならともかく、1.5オンスはチョットきついし、だいたい写真の様なヘビーカバーからバスを引き出すほどのロッドパーワーもない。

で、必然的に、もっとオープンな場所での使用となるから、シンカーはスルー。ウキ留めゴムも使いません。
シンカーをスルーにすると、バスがワームを口にした際、シンカーの重量を感じ取られてしまうことが少なくなって、バスに警戒心を与えることなく自然なバイトに持ち込めたりすることがあります。
即アワセが難しいタックルなら、お勧めダー!!
って、キチンとしたタックルで、ワーム、使いたいですよね、ヤッパ。。(汗)

トッパー君

トッパー君
プロフィール

■ バスフィッシング歴:
ものすごく長い。
■ 生態:
・オーバーヘッドキャスティング命。常にトップウォーターが基本の超トンガリ化石野郎だが、何故か、ドデカいタックルボックスの隅にワームを隠し持つ。
・カナディアンカヌーでの釣りを身上とし、操船テクにはカナリ自信過剰な一面アリ。
・自称、ルアーライフのエース。

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