コウモリが少ない[鯰釣りの作法vol.2]

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2014年5月上旬某日

Tulalaのエルホリゾンテ83にカルカッタコンクエスト400をセットする。ラインを通してロマンメイドのサーブを結び、車のドアを勢いよく閉じる。川の土手には菜の花が咲き、鮮やかな黄色が美しい。でも、それは僕の顔と同じくらいにまで伸びており、それを掻き分けて水辺を目指す。

◆ベイトは何か?

今回は多摩川や荒川といった巨大河川ではなく、中小規模のとある川へやってきた。この川はタイダルに影響を受けて水位の変動がある。

この中規模河川は、潮位変化に応じて、ボラやイナッコ、シーバスが入り込む。ナマズは当然にこれらを捕食の対象としており、とくにボラやフッコなどの大型ベイトフィッシュを常食としているのであれば、メーターサイズの存在も否定できないはずだ。

そんなことは妄想だと言われるが、妄想は実現するために必要な設計図であり、また、夢追い人にとっては持続力の根源となる。僕は夢追い人ではないが。vol2-serve

◆デイゲーム派? or ナイトゲーム派?

ナマズは基本的には、夜行性と言われている。しかし、例外もあり、人間で言う昼夜逆転型の個体も珍しくない。日中に小規模河川を覗いてみると、ウロウロしながら捕食活動を行っている鯰に良く出くわす。デイゲームも十分に成立する。

ただ、デカイのを獲ろうとすると、ナイトゲームに分があるように思う。ナイトゲームを中心に組み立てるにしても、明るいうちに地形や流れなど、ポイントの状況を確認しておく作業も大切だ。ポイントの下見がてらデイゲームを行い、ナイトゲームの本番に備えるスタイルが好きだ。

菜の花をヤブ漕ぎしていた日中は暑くてTシャツでよかったのに、夕暮れに風が吹くと寒い。アウターを着なければ寒くて釣りにならないから、マウンテンパーカーに腕を通す。このくらいの肌寒さだと、まだ時期が早いかもしれない。yakei

◆コウモリを見よ

濃いブルーの空に、時折黒い点がランダムに飛ぶ。コウモリだ。それはナイトゲーム開始の合図であり、その数でシーズンインしているかどうかを僕は判断の基準としている。

「コウモリが少ない」

毎年、ゴールデンウィークにはもう少しその数が多いと思うのは、早まる期待からか。サーブをキャストすると、目茶苦茶な軌道を描いてコウモリがじゃれてくる。でもそれは、黒い点一つであると確認できるから、全体の数はわずかで、比例してバイトも少ない。

◆反転流を探れば活性が分かる

エクストリーム系と勝手に呼んでいる、瀬や反転流のポイントは鉄板だ。鉄板スポットでの反応をみれば、ナマズの活性を知る基準となる。ただ、今回は沈黙。

仕方ないので、反転流はあきらめ、岸際の流れが緩いシャローの反応を探ることにする。。すぐに反応があった。

キャストするとバイトしてきた。フックアップし、足下まで寄せる。40センチくらいのお子様サイズだ。写真に収めるほどではないので、すぐにリリースした。別の同じような場所でも2回のバイトがあっただけであとが続かない。

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◆湯加減はいかが?

水温の目安で言うと、手を水につけて「お湯?」と思えるくらいが最盛期だと考えている。当然に、その頃はコウモリが乱舞し、キャストされたルアーを目がけて、競走する様に複数の黒い点が飛び交う。そんな状況がシーズン真っ只中である。

今回は、未だ時期が早いようだ。

気がつくと月の位置が変わっている。少し離れた先にある幹線道路の照明がオレンジ色に光っている。今いるフィールドは、都心の明かりによって、夜でも真暗闇を成さない。タバコを出して一本吸うと、月に向けて煙を吐く。ランガンしたので、体は少しだけ熱を帯び、寒かった風が今は心地良い。

「行きますか」

ランガンした川を眺めながら、車の方へ歩き、タバコを燻らせる。真桑用水で保護されたメーターマナマズの大きさを想像し、関東の何処かにも同じサイズが必ずいると様々な考察をしながら、車のハンドルを握った。

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この記事の著者

水面屋(みなもや)

水面屋(みなもや)鯰釣り師

首都圏在住。小学校低学年からバス釣りを始める。高校入学と同時にロッドをギターに持ち変え、釣りから暫く離れる。男三十路にして鯰くんに男惚れ。現在はツララでビッグベイトを振り回し、メーターマナマズとロクマルバスを追う日々。

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