トラウトルアー図鑑37: セルタ

ルブレックスのスピナー、セルタ。

ルブレックス、セルタ

フランス、ルブレックスを代表するスプーンが、オークラ なら、スピナー部門はおそらく、このセルタではないでしょうか?
美しく、扱いやすい、大変優れたスピナーです。
イトウクラフトの伊藤秀輝さんも、どうやらセルタはお気に入りみたい。何かで読んだ気がします。

ところで、今や、渓流のメインルアーといえばシンキングミノー。
スピナーの出番はあまりないカモしれません。
シンキングミノーによるトゥイッチングやシェイキングは確かに良く釣れるし、ルアーを操作する楽しみにも奥の深いものがあります。
ドリフトの釣りも面白いです。

僕の場合も、一日のほとんどをシンキングと、ヘビーシンキングミノーですごすことが多いけれど、それでもフローティングミノーや、スピナー、スプーンの出番がそれなりにあります。

で、スピナーであれば、かなりの確率でセルタの3.5グラムとなる。大好きなスピナー。

一日大物狙いに徹するのであれば、スピナーでは役不足となることもあるかもしれませんが、もし、のんびりと渓流を遡行して、イワナやヤマメにチョコッと遊んでもらいたいナ。なんて気分であれば、スピナーもなかなかいいもんです。
ラインのヨレが多少気になることもあるけれど、ロストしにくいルアーだし、破損もない。
ミノーって、高価だから、ロストしたり、リップが折れたりすれば、やっぱヘコむ。

スピナーの釣りは、魚が長い距離を追ってくる様なら、それはもう最高に楽しいし、追いの渋いシチュエーションでも、キャストする位置さえ工夫すれば、30センチそこそこのリーリング距離でヒットに持ち込めることだってある。
だから、スピナーでは誘いきれないとミノーにチェンジしてしまう前に、まだ試してみるべきことは色々とあったりもします。
但し、スピナーブレードの回転性能というか、立ち上がりの性能が良くないと、それこそ30センチの距離では、何もできずに終わってしまう。

渓流の釣りは、釣り上がり。魚も上流へ頭を向けているから、アップストリームキャストが、やはり基本と考えれば、水を捉える能力がスピナーの命といっていいと思います。
流れよりほんの少し早く引いてやるだけで、キチンと回転してくれるスピナーならストレスなく使うことができます。

セルタのブレードの回転は見事としか表現できないくらいイイ。
真鍮やスチール系ではなく、アルミをブレードの素材として使用しているから、おそらくその軽さ故のことでしょう。
水を捉えている感覚も良く分かるから扱いやすいですが、それだけ多くの揚力が発生しているということでもあるから、ダウンの釣りなら、浮き上がりにくい別のルアーを選択することになります。

(even)

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