ダウンショットリグ [大場未知のリグ講座 vol.3 ]

大場未知のリグ講座ダウンショットリグ

ダウンショットリグ

 

ダウンショットリグのはじまり

それは90年代後半のこと。
奇才として知られる村上晴彦氏が考案したツネキチリグが一世を風靡した。

それまでは、テキサスリグやキャロライナリグなど、シンカーはワームよりも先に装着するのがバス釣りの常識だった。
しかし、『ツネキチは釣れる!』と瞬く間に広まり、それはトーナメンターにまで浸透し、ダウンショットリグ、アンダーショットリグ等呼び方は変わったものの、すぐに成績にも反映されることになる。
その勢いは国内に留まらず、アメリカではドロップショットとして定着したのである。

いまでこそすっかりお馴染みのリグではあるが、じつは公になってからはそれほど時間が経っていないリグなのだ。
ちなみに呼び方は『ツネ』もしくは『ダウンショット』が日本では一般的だ。

なぜ、ダウンショットリグはバス釣りに適するか?

ここからが本題。
なぜにダウンショットリグはそんなにバスが釣れるのか?
理由は諸説あるが一番はワームをピンスポットの中層で操ることができることだろう。

ダウンショットリグはラインの先にワーム、その先にリーダーがあってシンカーを装着する。
ということは、ロッド操作がダイレクトにワームへと伝わり、繊細に操ることができればワームを1点でヘコヘコさせることができるのだ。

ロッド操作に多少の慣れは必要だが、コツはラインを張りすぎずにシェイクすること。
まずは、シンカーの重さを感じるか感じないかといった感覚でシェイクすることを意識しよう。
この感覚をマスターすれば釣れたも同然! もちろん、いつでも、どこでもというわけではないが、他のリグに比べると季節やレンジを問わずコンスタントにバスが釣れるリグであるのは事実だ。

ダウンショットリグといえば一般的には4~5ポンドのライトラインを使ったフィネスゲームが相場だが、10ポンドよりも太いラインでベイトタックルを用いる、いわゆるヘビダン(ヘビーダウンショットの略)にも応用できる。
一般的には、ヘビダンはライトカバーで使うリグだが、シンカーを重くしてリアクションで誘う際にも効果的だ。

 

ダウンショットリグのシンカーとフック

シンカーの重さは狙うレンジや風にもよるが、ライトラインでフィネスに釣るならば1.5g前後を基準にして状況に合わせよう。

フックはライトラインでオープンウォーターを釣るならマスバリタイプ、根掛かりが気になるスポットならオフセットを結ぶ。
どちらの場合いでも重要なのは、フックを結んでからラインアイに上から通してやること。
この作業をおこたるとフックが横を向いてしまって、フッキング率が悪くなるうえに、回収時にワームがクルクル回ってラインがヨレてしまうのだ。

ラインのヨレはメインラインにスイベルを装着することで減少できるが、いずれにせよ、フックを結んだらシンカーを装着する前にラインアイを通すことだけは忘れないように!

ダウンショットリグのリーダー

さて、ダウンショットをリグるときに迷うのがリーダーの長さだ。
基本はバスのレンジに合わせることだが、キャストの距離が長くなるほどラインの角度が水平に近くなるため、リーダーが短すぎるとワームが底についてしまうこともある。

バーチカルに釣る場合は、リーダーが短くてもワームが底を切った状態に保つこともできるが、キャストして横方向に引いてくるのであれば、最低でも30cmは確保する必要がある。
とはいえ、60cmも70cmも取ってしまうとキャストがしづらくなるので、慣れていない人はせいぜい40cmくらいを目安にするといいだろう。

 

ダウンショットリグに使用するワーム▲ ワームは極論をいってしまえば好みでいい。フィネスなダウンショットの王道は3インチ前後のピンテール系やストレートワーム。細身のストレートワームならマスバリでワッキーセッティングにするのもありだ。

 

ダウンショットリグのシンカー▲ シンカーも大きく分けると2タイプある。左の球形が一般的なタイプでボトムの感知力も高くオールマイティに扱える。テトラや溶岩帯など、シンカーが挟まりやすい場所では右の細身タイプを使うことで、根掛かりを激減させることができる。

 

ダウンショットリグのフックセッティング▲ フックを結んでから、メインラインをラインアイの上から通すことでフックが真上を向く。右のダウンショットはラインアイを通していないからフックが斜めになっているのだ。

 

ダウンショットリグのスイベル▲ ダウンショットの欠点はラインがヨレやすいこと。面倒ではあるがスイベルを装着することで解消できる。ワームの動きを妨げないように小さいものを購入しよう。写真はキャロダンスイベル/リューギのライトサイズ。ライトキャロにも流用できる便利なツールだ。

大場未知

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Michi Ooba
大場未知

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トッパー君の独り言

第3回は、人気、実力、誰もが認める、ダウンショットリグでした。

アメリカではドロップショットとして定着した。とありましたね。
滋賀リグとか、日本の地名がついた名前が良かったナ~と、思いますが、仕方ないですね。

フックの結び方は、ダウンショット専用ノットなどもありますが、新しいノットを覚えなくてもフックを結んだ後でラインアイに上から一度通してやれば、フックポイントは上を向いてくれるんですね! 簡単でいいです。

ところで、まだ、ダウンショットリグなんてなかった、少し昔のお話。
トップウォーターのベイトタックルしか持たない自分は、内部に浮力体を仕込んだ特製フローティングワームのテキサスリグやキャロライナリグで、中層をへこへことやっていたことを思い出します。

不思議とワームの持ち合わせがあったし、それなりの工夫もしていたみたいです。。(汗)

text by トッパー

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