トラウトルアー図鑑34: ウトー

ベーテの名作スプーン、ウトー。写真はアブに吸収される前のモノです。

ベーテ、ウトー

より多彩なアクションで魚を引き付けようと、スプリットリングへは、ティーザータブが付いています。
この様なスプーンは、それだけでも随分とクラシカルなイメージがして来ます。
このウトーの場合には、実際、古いワケですが、最近のスプーンの中にもティーザータブを取り付けたものをよく見かける様になりました。
効果が見直されて来ているのでしょうか。。?

写真はアブではなく、ベーテのウトー。
アブと同じ、スウェーデン製のスプーンです。
ベーテのスプーンは塗装や、その模様のオリジナリティーにも定評がありましたが、僕的には、やはり裏面。
昔のスプーンは、その刻印になんともイイ味わいを持ったものが多くあったりして、人間のほうが釣られてしまう。。
アブの場合もしかり。

ベーテのスプーンといえば、日本ではヤムトランドが一番人気。
ウトーはその次あたりでしょうか。。?

ボディーカーブは、よくあるS字にくねったものではなく、前後左右にそれぞれ、ほぼ、一定のカーブを描いていて、何と表現したら良いでしょう、付け爪。みたいな感じ。
アブで言えば、波状形状のないアトムといったところ。

スプーンを使う上で一番大切なコトは、そのスプーンがキチンと泳ぎ出す為に最低限必要なリーリングスピードを知るコト。と、よく言われます。
重さとの絡みもあるから、一概には言えないですが、相当速く引いてやらないと、なかなかキレイに泳ぎ出さないスプーンもあるから、これはホント大切。
合わせて、レンジのキープ能力などが、一つ、そのスプーンの個性を語る上での尺度となるかもしれません。
で、泳ぎ出した後はどうかというと、ウォブリングの左右への振れ幅や、プリプリと泳ぐ感触がどの程度伝わって来やすいかトカ、その辺に差別化のポイントがあるでしょうか?

でも、ただそれだけでは数あるスプーンも結局のところ淘汰されてしまって不思議ではなく、後にアブのウトーとして、販売が継続された背景には、もっと強い個性、つまり、“釣れるスプーン”としての実績という、最大の理由があったからにほかならない様です。

このウトー、ウォブリングアクションへ移行する前の、低速で引かれた状態の時や、フリーフォール中、ストップからゴーへの移行時などにも、実に良い動きを見せてくれます。

(even)

関連記事

ページ上部へ戻る