トラウトルアー図鑑8: ブラウニー

ザウルスのミノー、ブラウニー。ブラウントラウトはもとより、ブラックバス、渓流、本流サクラマスまで、マルチに対応する、大変優れたバルサ製ミノーです。

ザウルス ブラウニー

ザウルスの社長であった、故 則弘祐氏が、中禅寺湖ブラウンのミノーイングをコンセプトに掲げ、好きだったトランペッター、クリォードブラウンの名にも因み、ブラウニー。
同社、青島晃氏が形にしたミノーですね。
カッコいい、ブラウントラウトのイラストが入ったパッケージにもそそられました。

このミノーが登場したのは1983年。
当時、世はバスフィッシングブーム。
もちろん、ブラウントラウトも人気があったけれど、一番はやはり、バスだった。

ところで、この頃、バスフィッシングにスピニングリールを使う人は少数派でした。
今のリールより糸ヨレが激しかったし、ドラグ精度や釣力の絡みと、もともとベイトリールのほうが、重めのルアーのキャストや、ソフトプレゼンテーションなどなど、非常に使い勝手が良かったもんで、バス釣りといえば、ベイトリール。って感じでした。
コッチのほうが、イケている。というコトもあったカナ。

トップウォーターミノーイングなんて言葉も流行っていたけれど、実は、軽いミノーをキャストできるベイトリールとなると、そんなに多くはなかった。
一番人気は、おそらくアンバサダー2500Cだったカモ。
コイツをつかって、ラパラ、飛ばない。などと文句を言い、ロングAや、ヘッドハンターミノーなど、プラ製のデカイイメージのミノーに、つい手が伸びる。
そんなことになっていたワケです。
もちろん、ベイトフィネスなんて言葉は、まだ存在していない頃のお話し。

そこへ登場したのがブラウニーでした。

飛んだ。圧倒的に。
13センチのバルサ製ミノーで、ストレスのないロングキャストできることが、衝撃でした。
もしかしたら、2500Cでキャストできるバルサ製ミノー。こっちが、本当の開発コンセプトだった?なんて。
動きもイイ。

で、多くのバサー達が、ラパラからブラウニーに乗り換えた。
価格はラパラの2倍くらいだったか。。?

だから、最初にブラウニーで大いに盛り上がったのは、トラウトアングラーもさることながら、バサー。
そんな気がします。

小さなリップがロングキャストに一役買っているのはスグに分かったけれど、シンカーの位置が通常よりズぅ~っと後ろにあったコトは、随分後になって知りました。

90年代にも、ブラウニーは脚光を浴びます。
今度は、なんと渓流や本流のトラウトフィッシング。

激流の中においてもキチンとパフォーマンスを発揮できるだけの性能がありました。
止水域をステージとして誕生したハズのこのミノー。こっちが、本当の開発コンセプトだった?なんて。
ほんとマルチな、優れたミノーだと感じます。

特に本流遡上のサクラマスフィッシングに於いては、またもブラウニーフィーバーが巻き起こり、早瀬のグッドサイズを釣る上で、欠かせないミノーとなりました。

今でもサクラマスでブラウニーを使う人、結構います。
ただ、ラインに結ばれているのは、9センチだったり、11センチであったり。
選択されるルアーのサイズは確実に小型化の傾向にあり、それだけこの釣りもシビアなものになって来ています。

僕の場合、サクラマスなら今でも13センチ。戻りヤマメで11センチ。
この位のほうが使いやすいし、使っていて満足感があるんです。
最初は。 で、サクラマスでも11センチ、やっぱ使います。

どうしても、だんだん弱気になります。

(even)

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